皆さんこんにちは、枝と申します。
2023年4月15日、Crystalia Gamesという開発元が「Music Store Simulator」という面白そうなゲームのデモ版を発表しました。
最近はこういったシミュレーションゲームが巷で大流行りしておりますが、この作品はどうやらギタービルダーのシミュレーションゲームだそうで。7~8年ギターを触っている人間としてはとても興味を惹かれるタイトルです。
という訳で早速プレイ、その感想を書き留めておきます。
目次
ゲームの進め方
ゲームの進め方はとても簡単。
メールでオーダーメイドギターの依頼を受け、顧客の求めるギターを作って納品するという流れです。
現段階ではPasspartoutのように自分の独創性に点数を付けるタイプのゲームではないようですね。
Music Store Simulatorの良い点
良い点として、モデリングがとても綺麗だという事をあげられるでしょう。
ボディ部分はもちろん、ピックアップやボリュームポッドに至るまでとても丁寧にモデリングされており、ギターを触っている人間であれば感心する事間違い無しです。
トラスロッドを回すときもしっかり六角レンチが差し直されるので「そうなんよな~w」といった心持ちでゲーム内のアニメーションを眺められました。
また、そうしたモデリングのおかげもあり、全く楽器を触った事の無い人は「ギターってこんなパーツで出来てるんだ~」ということを理解できるはずです。
チューニングもしっかりやらないといけなかったりします。
レギュラーチューニングであるEADGBEの並びは「家出ガールベストエディション」で覚えましょう。
Music Store Simulatorの微妙な点
作業が退屈
ここからはゲームとして微妙な点について。
まずは作業が退屈です。
基本的には客の要望に沿ってギターを作っていくので、パーツは客が求めているものしか使う事ができません。なので、木材がアッシュ、アルダー、ウォルナットと色々在庫にあっても、使えるのは客がオーダーしているウォルナットだけ。
みたいなことが全てのパーツで起こります。
さらに色塗りの工程は言うなれば逆パワーウォッシュシミュレーターであり、色ムラや重なりすぎといったことを考慮する必要はなく、脳死でマウスを振り回すだけのお手軽なゲームとなっております。
ネックにフレットボードを貼り付ける為の接着剤も全く同じ動作なので、一つ一つの作業が面白いかと言われれば疑問を抱かざるを得ないのが現状かな、というように感じました。
また、チューニングノブやピックガードのネジといった小物類は当然のように一個一個付けないといけないのですが、プレイヤーが行う動作はマウスクリックのホールドのみなので、これまたゲームが冗長に感じる原因な気がしますね。
作業工程の嘘
次に、作業工程にかなりの嘘が存在しています。
塗料の乾燥時間に関してはゲームなのでまぁ良いとしても、つるつるのフレットボードにスコスコとフレットを差し込んでいく描写はどうなんだという所です。
また、この世界には配線やはんだ付けといった作業は存在しないようですので、バックボードを付けてからピックアップを乗せたって大丈夫です。
「自由があっていいね!」と言えばそれまでですけど……
そんな世界観なので客も割とフリーダムです。
向こうがピックアップを黒く塗ってくれと言ってきたら黒く塗らないといけませんよ。
まぁEMGでも買いなさいという話ではあります。
パーツの拡張性がまだ少ない
まだデモ版ということもあるのかもしれませんが、パーツの拡張性はほぼ無いです。
ピックアップやボリュームノブは1種類しか選べませんし、コンデンサーなんかに至っては存在すらしていません。
最終的な出音が変わるとかいったことも無さそうなので、パーツを選ぶのはゲーム内の評価と見た目が変わるといった程度になるのでしょうね。
操作性に若干の難あり
アセットゲーの宿命なのかもしれませんが、操作性には若干の難があります。
依頼のメールを確認する為には二階に上がらないといけないのですが、この螺旋階段を上るのにそこそこのキャラコンを必要とするんですよね。
もっと分かりやすく登りやすい階段にしてほしいなと思います。
インテリアにテンガみたいなものがある
なにこれ?
おわりに
という訳で今回は適度にツッコミどころのあるギタービルダーシミュレーションゲーム「Music Store Simulator」についての感想でした。
もっとギタービルドシミュレーターとしての深度が生まれたら、と思う一方で、そこまでの物を誰が求めるんだという疑問も同時に浮かんでしまうあたり、塩梅がかなり難しそうではあります。
今後に期待ですね。