枝と申します。
最近気づいたんですが、なんか毎年かなりの高確率で鶏肉を食べる日がありますよね。それもなんか12月後半に。多分「世間大ウカレチキン食べ食べ祭り」の名残りとかだと思いますが詳細は不明です。
とはいえお祭りには違いなさそうなので、今回はそんな高い確率で鶏肉を食べる日に合わせて人生初、丸鶏のローストを作ってみました。思っているよりもシンプルな手順で美味しいものが出来上がるため、暇を持て余した方は以下の手順を見てやってみてください。
目次
丸鶏を手に入れよう
まずは12月後半に行われる「世間大ウカレチキン食べ食べ祭り」の主役となる丸鶏を手に入れましょう。コイツはオオゼキに売ってた2,500円くらいの丸鶏です。首から上と内臓類が抜いてある状態で売られておりました。
枝「美味しく料理してやるからな!」
鶏「美味しく料理してくれよ!」
こうしてお互いの健闘を祈って握手を交わします。常に食材への感謝は忘れないようにしましょう。
ハーブソルトを刷り込み1時間放置する
丸鶏はざっと水洗いした後よく水気をふき取り、全体を覆うようにハーブソルトを擦り込みます。
思ってるよりも大量のハーブソルトが必要な事に気付く瞬間が訪れると思いますので、手加減は最初から不要です。初手から「思ってる倍」行ってください。
ハーブソルトを擦り付け終わったら一旦冷蔵庫で1時間ほど放置します。
おやすみの声掛けをお忘れなく。
フィリングのお米を用意し詰める
丸鶏を寝かせている間にお腹の空洞に詰め込む用のご飯を用意します。
今回はオリーブオイルで炒めた玉ねぎ・にんじんに、固めに炊いたご飯を加えて塩コショウ・コンソメで調味しました。この時点でピラフとして美味しかったため勝ちは確実なものに。
刻んだり炒めたり踊ったりしていると一時間はあっという間です。
冷蔵庫から丸鶏を取りだしたら、お尻の部分から先ほどのお米を詰め込みましょう。ぼんじりの部分がぴょこぴょこしててややキュートですね。
丸鶏を焼く、温める。
ここまで来ればあとは「焼き」です。チキンは冷めるものという固定観念を破壊しましょう。
お米が出てこないよう何となくお尻らへんを爪楊枝で封じ、足の部分も何となく竹ひごで貫き形を整えます。そこまでクオリティに関わってくる部分では無さそうなのである程度は妥協で良いと思います。
横にはジャガイモとブロッコリーを添えておきました。最後は全体にオリーブオイルをかけ、250度のオーブンで40分。行ってらっしゃいという気持ちでオーブンの戸を閉めましょう。
焼き上がり!
250度のオーブンで40分焼きあがった丸鶏のローストがこちら。
少しオーブンの中で放置していたので焼きたてほやほやではありませんが、表面の焼き色はかなりイイ感じです。
切れ目を入れると滝のように肉汁があふれ出します。と同時に、やや身のピンクっぽさが気になりました。特に骨周りはかなり疑いの余地があったので、ここから200度でもう20分オーブンしました。
鶏で起こる食中毒は普通に人が死にかねないので、だーっしょ精神は捨てて一生懸命な加熱を行うようにしてください。チキンは冷ますものでは無く温めるものなのですから。
冷めてもしっとりでうまい!
食べてる途中の写真が全く無いことに気づきましたが、ともかく初見のローストチキンは冷めてもバッチリ美味しいゴキゲンな物に仕上がりました。表面の皮が水分の蒸発を防いでくれたのか、1時間の過熱を経たにも関わらずどの部位のお肉にもジューシーさが残っています。
中に詰めていたフィリングの米は肉汁がしみこみリゾット的なテクスチャに。元々塩コショウとコンソメだけのシンプルな味付けだったところにチキンの出汁が効き、より軽やかで清冽な美味しさになりました。
また、こうして丸鶏を調理し、解体まで行った一つの気付きとして、モモ肉、手羽先、手羽元は素人でも簡単に「お店で見たことの有るあの姿」にすることができるということが分かりました。いちいち部位を考えながらナイフを入れる必要は無く、繊維に沿って肉を剥ぎ取り、関節部分で本体と分離させればお店で見るあの姿になるのです。これについてはまごうこと無き食育で非常に勉強になりました。
ちょっとしたアドバイスとしては、表面にしか味が付いていないのでソース類を用意したほうが良いという点を挙げておきます。心の余裕があれば肉汁でグレービーソースを作るのもまた一興でしょう。
ガラでスープを作るなど
最後に余った鶏ガラはグリルで表面を焼き、鶏ガラスープを煮出すことに。
難しい事は何もせず、煮出して塩コショウ・ごま油・香りづけの醤油を入れたくらいですが、しっかりと鶏ガラのうまみを感じることができましたよ。
おわりに
という訳で今回は、丸鶏のローストを実際に作ってみたお話でした。
部位に分けられた鶏肉と違って「確かにそこにあった命の気配」を感じられるのが丸鶏の良い所です。普段一言にチキンと言っているお肉が、一体どこに、どのように存在しているのか分かるだけでも、丸鶏を調理するメリットを享受できると言えるのではないでしょうか。
気が向いたら年に一回やってみてください。私はもう当分いいです。