枝と申します。
皆さんは5月10日深夜に突如トレンド入りを果たした「まぐろみかん」という単語をご存じでしょうか。
このブログにたどり着く人の多くはご存じだと思いますが、この「まぐろみかん」というのは剣持刀也の配信内で生まれたクソマロの一つでございます。
「魚マラカス」にも近いよく意味の分からない語感、並びに取り上げられるタイミングの絶妙さは、かの剣持刀也を震えさせるほどのインパクトを残しました。
そんな私もこの単語からインパクトを受けた人間の一人でありまして「まぐろみかんは本当に美味しいのか」という事を調べずにはいられなくなってしまいました。
という訳で今回の検証は実際にまぐろみかんを食べて、その是非を問うという物です。なのでぶっちゃけ剣持要素はありません。それでも気になる人は是非この先をご覧ください。
目次
魚+柑橘は普通にアリ
さて、まず「まぐろみかん」の前に「魚+柑橘」の組み合わせについて考えてみましょう。少しだけ魚料理に思いを馳せれば、「魚+柑橘」の組み合わせ自体は料理としてなんら不自然ではありませんよね。
秋刀魚にかける「すだち」
ブリに乗せる「柚子」
白身のフライにかける「レモン」
ちょっとオシャレな方向に進んだとしてもカルパッチョにレモンソースをかけてみたり、醤油にすだちやシークワーサーの果汁を一絞りしてみたり、スズキやタラのソテーにみかんのソースをかけてみたりと、柑橘類はかなり柔軟に使えることが分かります。
そう考えると、「まぐろみかん」は名前のミスマッチから想像できないほどしっかり料理としてのアイデンティティを確立しているのではないかなと思った次第です。
みかんブリ、みかんサーモンは「有る」
続いてご覧いただくのがこちら、愛媛県南部で行われている「みかん魚」開発プロジェクトというものです。
研究当初の課題だった血合い部分の褐変防止に加え、魚臭さの低減、柑橘系の風味で食べやすいなどのメリットもあることから、それまで魚が苦手だった女性や子どもからも好評を得ています。
昨今の魚離れ、魚嫌いに歯止めをかけられる魚として大きな可能性を秘めています。寿司や刺身で食べるのはもちろん、焼き魚や煮魚にしてもおいしく、広く料理に使えます。
http://www.project-u.jp/06mikansakana/index.html
要は飼料としてみかんを使って育てたお魚ですね。
実際にこの「宇和島サーモン」は一時期くら寿司で提供されていましたし、「みかん魚」シリーズはしっかりと美味しいものであることが分かります。
いざ実食「まぐろみかん」
何となく恐怖を払拭した所で本題に入っていきましょう。
今回調査すべき問題は「まぐろみかんは美味しいのか」というその一点。
「まぐろ」と「みかん」という本来交わるハズのない2つの世界線が交わったならば、一体どのような結果が生まれるというのでしょうか。
用意したマグロ
調査にあたり楽天で用意したまぐろがこちら。
色んな種類のマグロの切り落としが500グラム入って1300円ちょっとというかなりお値打ちなものです。写真は半分量の250グラムを解凍したものですが、身もしっかり厚切りなのでスーパーの物と比べても食べ応えは抜群。
「普通に」マグロを食べたい方にはかなりおススメです。
価格:1,380円 |
用意したミカン
折角の調査ですので、みかんも
・サンフルーツ
・はっさく
・ミネオラタンジェロ
の3種類を用意してみました。結果が楽しみですね!
まぐろ+サンフルーツ
サンフルーツは甘夏ミカンの親戚のみかんだそうで、軽く食べてみたところ「苦みを抑えたグレープフルーツ」のようにさっぱりとした味わいでした。そんな爽やかさの中にしっかりと甘みも感じることができ、飽きずにもりもりと食べることができてしまいそうな感じです。
……というのはあくまでもサンフルーツ単品で食べた時の話。マグロのお刺身と一緒に食べた場合はどうなるのでしょうか。
まずは「サンフルーツ+まぐろ」の組み合わせに挑戦してみます。
感想
口の中へと入れた瞬間に理解が不能になりました。
というのも、まずはサンフルーツに醤油をつけて食べてみたんです。そしたらですね、サンフルーツの酸味と醤油のしょっぱさの周波数が完全に同じだったんですよね。舌で感じるそれぞれの尖った部分を完全に打ち消し合っているんですよ。サンフルーツと醤油が。
そこにまぐろが加わるとマジで一瞬口の中で「虚無」が発生しました。
虚無の時間が終わった後は微かにまぐろが海のフレーバーを残していくだけ。虚無過ぎてこんなにも何の感情も抱けない食べ物の組み合わせがあるのかと逆に感動したくらいです。
最終的な評価で言うと美味しくありませんでした。
まぐろ+はっさく
お次ははっさくとまぐろの組み合わせを試してみます。
はっさくと言えばそのほろ苦さとハッキリした酸味、そしてシャクシャクした食感の美味しい柑橘ですよね。これだけキャラクターがしっかりしていればまぐろと合わさっても違和感なく食べられそうな気がします!
感想
自信を持って言います。
美味しくありません。
少なくともサンフルーツの方がマシです。
サンフルーツよりも強い酸味のおかげで醤油vsまぐろvsはっさくの大怪獣決戦が口の中で繰り広げられます。今度は虚無では無く廃墟が生まれるわけです。
フルーティーな酸味と豊かな海の香りの不協和音。
これを口にした全人類は脳内に「死ぬほどヘタクソなBolero」が流れることだと思います。
それかやる気以前のダースベイダーのマーチね。
まぐろ+ミネオラタンジェロ
最後はカリフォルニアからの刺客、竈門炭治郎ミネオラタンジェロです。その姿は明らかに日本のみかんと異なっておりますので、ミカンというよりはオレンジと呼んであげる方が正しそう。
和と洋の、そして海と山の威信をかけた邂逅は一体どのような結果になってしまったのでしょうか。
感想
これが一番ダメです。
先の2つのみかんよりも果汁が多くトロピカルなジューシーさがあるので最悪です。オレンジジュースにまぐろをチャプチャプしてるみたいな味わいです。
再度言いますがこれが一番ダメです。
まぐろの旨味を味わうことなくオレンジの味わいが口にファーストアタック。しかし食感はまぐろのねっちりとした物であり、最後に残るのは魚の匂いだけ。
一体前世でどんな罪を背負えばこんなものを食べなければいけない人生を送ることになるのでしょうか。
おわりに
という訳で今回は「まぐろみかん」と真剣に向き合ってみました。
結果として分かったのはまぐろみかんの刺身はガチで不愉快になるくらい美味しくないということ。皆さんの中から死者が出る前に結果を知ることができて良かったなと思います。
もしどうしてもまぐろみかんを食べたくなった場合は、軽く表面をあぶったり湯通しをして臭みを取ってから、サラダとしてオレンジと一緒に食べるのが一番賢いと思いますよ。
そうでなければやめておいたほうが良いです。
許すまじ剣持刀也。