枝と申します。
私は高校大学と軽音楽関係の部やサークルに所属しており様々な人に出会い、様々な記事を読んできました。
そんな私がギター初心者の方、あるいは軽音楽に初めて触れた方にお伝えしたいことがあります。
目次
楽器は宗教
楽器に携わっている人にはマジでありとあらゆる人がいます。そしてその人々はそれぞれ固有の宗教観のもとに音楽をやっています。
例えばギターの宗派をほんの少しだけ紹介すると
「ヴィンテージギターこそ至高」教
「木材が悪ければいい音は絶対に鳴らない」教
「アンプが良ければどんなギターでもいい音が出る」教
などなど。
これらの宗派はさらに細かく分裂していき
「アメリカ製のヴィンテージ以外ゴミ」教や
「適切な湿度でないとギターの音は最悪になる」教
「アンプに直接つなぐのが一番素晴らしい音になる」教
などどんどんタチが悪く限定的になっていきます。
さらに、この話はプロアマチュアを問いません。世界でも有名なギタリストがやっていることが科学的に検証(弦振動がどうとか周波数がこうとか)した結果色々と間違っていたりもします。
かといって科学的に正しければ最高の音が出るわけでもありません。このように音だけでも100人いれば100人の考え方がある訳です。
値段も宗教
高けりゃいいってもんじゃないけど極端に安いと色々怪しい。
これが私の中での楽器への感覚です。しかしこの「値段」という話題にも極端な宗派の方がいらっしゃいます。「30万以下は粗大ゴミ」教の方なんかはたまにネットで見かけます()
折角大きなお金を出して新しい楽器を買った直後にそんな人に小言を言われたらたまったもんじゃありません。さらにこういった過激派の方の言う事をいちいち真に受けていたら楽しい楽器も楽しくなくなってきます。
こいつヤベーと思ったら即座に距離を取り入ってくる情報を絞りましょう。
取捨選択はとても大事です。
メンテナンスも宗教
楽器は定期的なメンテナンスが必要です。さもないと簡単に不具合が出てその楽器が持つベストを発揮しきれないからです。
しかしこの「メンテナンス方法」にも一人一人違った考え方や正義感があります。もちろんグローバルスタンダードや最大公約数的なセッティングはありますが、何が一番正しいだとか何が一番ギターに良いだとかいう事はいまだに解明されていません。
例えば、
http://espanol.gibson.com/News-Lifestyle/Gear-Tech/en-us/20-Tips-for-Guitar-Care.aspx
上のリンクは「ギブソン」という超有名なギター会社がお勧めするギターのメンテナンス法です。Tip#7でギブソンは状況に応じてオイルを使うことを推奨していますが、「オイルはギターに良くない」教に入信している方も数多く存在します。この”オイル論争”なんかも昔からある議論の対象ですね。
結局は時と場合によるって感じだと思うんですが
つまり楽器に正解は無い
ご覧いただいた通り楽器に関する議論は全世界、全話題、全世代で行われています。何かで見た知識一つをそのまま鵜呑みにすることがどれほど妄信的かお分かりいただけたでしょうか。
楽器始めたてのあなたはまるでスポンジです。どんな知識でも吸収する力があります。同じ場所から偏った知識ばかりを吸収はせずに
色々な場所から、色々な人から
色々な考え方、情報を得てください。
そうすれば初心者の時に得た知識が将来的にとても大きな音楽の基盤になります。とはいえ最初は分からないことの方がはるかに多いと思うので身近にいる先輩や経験者の方にいろいろ教えてもらうと良いと思います。
その方がどの宗派かは分かりませんが