大阪・泉大津から阪九フェリーで福岡・新門司への船旅を【ふねこ】

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枝と申します。

公共交通機関の発達した現代において、大阪から福岡へ行く方法は色々とあるわけですが、中でも最も時間がかかるのが海路を用いた船旅だと思います。逆に言えば、移動に最も旅情があるのも船旅と言い換えることができるでしょう。

という訳で今回は、大阪・泉大津の港から阪急フェリーで福岡・新門司港まで行ってみた話です。新幹線や飛行機に飽きてしまった人は、この記事を参考にクルージングに興じてみましょう。

阪九フェリーを予約しよう

https://han9f.co.jp/

大阪から九州への船旅を実現するには、まず阪九フェリーの公式サイトから部屋の予約が必要です。

泉大津を17時半に発ち、北九州にある新門司港へたどり着くのが翌朝の6時ごろという約12時間のクルーズとなりますので、枕が変わると寝れないタイプの方は良いグレードの部屋を抑えておく方が良いでしょう。

なお、各種料金は全て部屋の料金に含まれていますので料金システムは明瞭です。なので、部屋を予約して請求された金額を払えば、それ以上の支払いが発生することはありませんでした。今回は二人での乗船でしたのでデラックス洋室を予約、二人で32,000円ほどでしたね。時期や曜日によっても料金が変動するようですが、スイートとかじゃない限りは新幹線とそこまで変わらない金額感だと思われます。

フェリー乗り場からいざ乗船

無事に予約ができたら泉大津港にあります阪九フェリーの乗り場へ向かいましょう。

南海線の泉大津駅を降りてすぐ、交番の横らへんから阪九フェリーのシャトルバスが出ているので、移動手段が無い方はそれを利用して泉大津港のフェリー乗り場に行くとよいですね。

豪華なパチスロ付きの待合室もありますがシャトルバスで着くころには搭乗の案内が開始していました。阪九フェリーのマイページから予約を確認すると「QRコードを表示する」旨の項目がありますので、それを表示できる状態にして係員の方の指示に従いましょう。

係員の方にQRコードを見せたらいざ乗船。

今回乗ったのはひびきという船で、ガンバスターより40mくらい小さい全長を誇ります。

乗船したら即部屋へ行けるシームレスさ

船に足を踏み入れた瞬間、我々はすでに自由です。

乗船さえしてしまえばチェックイン等も不要でして、部屋のドアについているQRコードリーダーに、乗船時に見せたマイページのQRコードを読み込ませるだけで部屋に入ることが可能です。

今回予約したデラックス洋室はこんな感じ。アメニティとして阪九フェリーオリジナルキャラクターであるふねこのタオルとビニールの巾着、歯ブラシなどが部屋に備え付けられています。注意点としては冷蔵庫・冷凍庫が存在しない点と、バスタオルが存在しない点くらいでしょうか。

お土産やパンなど色々売ってる売店

船内のロビーには売店があり、関西土産・九州土産の他に各種おつまみやお酒・ジュース・お菓子など旅に必要なものが一通り揃っています。先ほどアメニティにバスタオルが無いとお伝えしましたが、売店でバスタオルが販売されているので必要な方はここで買ってください。

ちなみにこの売店、船内で焼いたというパンも売っていました。せっかくなのでとシュークリームとハムチーズパンを食べてみましたが、船の上で食べるというバフもかかって美味しかったです。

定食屋形式のレストラン

レストランは特徴的なシステムで注文を行う必要があり、初見プレイには少しの勇気と応用力が必要です。関西圏の人であれば「まいどおおきに食堂」と「丸亀製麺」のハイブリット形式と言えば伝わることでしょう。

トレイを取ったらレールに沿って進んでいき、小鉢やメイン、そのほか欲しい物を取ったり店員さんに取ってもらったりして終着点であるレジに向かっていきます。ご飯やみそ汁、カレーライスなどはレジ前での注文なので焦らず進んでいってください。

この食堂、季節のメニューや九州っぽいメニューが色々あり十分に悩めます。

・バリ辛メンマ
・冷ややっこ
・鳥肝の煮物
・福岡宗像の鶏すき焼き
・ごはん
・みそ汁
・ハートランド

露天風呂もあるぞ!

露天風呂の写真は無いので代わりに夕焼けの写真を載せておきます

この船には露天風呂も存在しており、夜と朝の2回解放されます。源泉かけ流しという訳にはいかないのでその辺りのクオリティに期待してはいけませんが、洋上で入る露天風呂にはいくつかのメリットがありました。

一つは明かりに群がってくる虫が全くいないという点です。露天風呂と言えばたいてい山に近い場所で入ることが多いので、まぁまぁな数の虫さん達との混浴がマストですが、洋上であればそうした虫の類が全くいませんでした。これはかなり大きなメリットと言えるでしょう。ついでに言うなら落ち葉も無いです。

次に、空に遮るものがないのでガッツリ星や月が見える点です。視界を遮る木や建物が無いので空が広いのは勿論のことながら、幸いこの日は雲も無かったので、熱い湯につかり潮風に吹かれながら星と月を見るというゴキゲンな時間を過ごすことができました。

最後は動く風呂に入るという経験ができることです。皆さんは動く風呂に入ったことがありますか?私はあります。風呂に入っているのにも関わらず、瀬戸内の島々に灯る明かりが横へ流れていく様子はとても不思議ですよ。

その他阪九フェリーのいいところ

大阪→九州へ向かう際の見どころの一つは、明石海峡大橋の下を通り過ぎる瞬間です。

明石海峡大橋はギネスに載るくらいデカく、遠くから見ると風景としてしか認識できないレベルなんですが、真下を通ると「人間が作った構造物」であることが否応にも伝わってきます。以前ダムへ行った際も思いましたが、こういうスケールの大きい構造物って近くで見ると新鮮ですし、「これを人間が作った……?ありえない……」という感動がありますよね。

そして外せないのが水平線越しに見える夕焼けと朝焼けです。今回は朝焼けを見ながら船で焼かれたパンと淹れたてのコーヒーをしばきましたが、これから九州旅行が始まるぞ!というプロローグ感があって最高でした。

あと船内のゲームコーナーに「アナザーゴッドハーデス-奪われたZEUSver.-」が置いてあり、100円26クレジットで遊べました。200枚出すと鬼滅の刃ゆらゆらマスコットが貰えるとのことでしたので、8192(期待枚数2500枚程度)を引いてゆらゆらさせまくるのも一興だと思います。

おわりに

という訳で今回は、大阪・泉大津の港から阪急フェリーで福岡・新門司港まで行ってみた話でした。

可処分時間が少なすぎる現代に、あえて12時間船に乗って移動するのはむしろ贅沢な選択だと私は思います。タイパコスパでせわしない世の中に疲れてしまった人は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

ただ一点、新門司港に6時ごろに到着し、そこからシャトルバスで小倉駅まで行っても朝の7時なのだけには気を付けてください。

朝7時の小倉駅は流石に店も開いてないところが殆どで、喫茶店でモーニングして橋と城を眺めるくらいしかやることが無い可能性があります(筆者は川でカニとか捕まえてました)。

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