枝と申します。
インフレや円安進行によって預金だけでは自分の資産を守れない時代とまで言われております昨今、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
「なんとなく日本円がヤバいかも!」という話を聞き、とりあえず新NISAの積み立て口座でオルカンやS&P500を積み上げている方々も少なくないと思います(私がそうであるように)。ただ、この行動の本質を理解して投資を行えている自信は正直言ってないんですよね。
という訳で今回は、そんな自分の行動の意味を理解する為に、株式投資の超初心者がチャールズ・エリス著「敗者のゲーム」を読んでみた感想についてお話していきます。
「負けない投資」をしなさいという教え
この本でエリスが主張するのは、インデックス投資を長期で行う事はトータルのリターンが非常に高いという事です。
それは手数料が低い事によるコストパフォーマンスの話であったり、一生懸命会社について調べなくて済むタイムパフォーマンスの話であったりするわけなのですが、とにかくインデックス投資を長期で行い、株が暴落しようが落ち着いてそのまま保有を続ければ、資産形成をすることは難しくないよということを何度も言い方を変えて説明してくれます。
またその一方で、個別株やアクティブファンドでいっちょ儲けてやろうなんてのは極めて難しいことだ、というのも丁寧に教えてくれます。あなたが戦わなければならないのは設備、情報、資金力、経験、人数、時間を潤沢に持ったプロ数十万人であり、そのなかで手数料やインフレリスクといったコストを払いつつ利益を出し続けるのがいかに難しいことか──と。
こうしたエリスの考えは主張と結論がハッキリしているので、あれこれ寄り道しても主題に帰ってくるのが容易であり、関連する知識を効率よく摂取できました。特に手数料とインフレリスクこそが投資の大敵であるという話は、人目に付くことが多い浅瀬インターネットの記事では中々見ない、長期投資を主題に置いた本書ならではの視点な気がしましたね。
おわりに
という訳で今回は、株式投資初心者がエリスの「敗者のゲーム」を読んでみた感想でした。
何となく積立NISA口座でオルカンやS&P500にぶっぱしている人たちにとっては、その行いがどれだけのメリットを享受できている行為か確認するのにうってつけの一冊ですし、個別株投資をやってみようという人にとっては株式投資の世界がいかに厳しいかを認識させてくれる一冊でもあります。
投資に興味が出てきたという初期段階くらいでぜひ読んでみましょう。