枝と申します。
早速ですが、皆さんは「指示厨」という存在をご存じでしょうか。
ゲーム配信を中心としてありとあらゆる配信に現れ、コメント欄や配信を荒らしていくその様は、まさに動画界隈のガンと言っても過言ではないでしょう。
という訳で今回は「指示厨」や「指示」にフォーカスを当てて話をしていきたいと思います。
目次
指示厨とは
まずは「指示厨」という言葉自体の解像度を上げていきましょう。
古くはニコニコ動画から名を残す「指示厨」とはプレイヤー、つまり動画投稿者の意思を無視して「あーしろ」「こーしろ」と指示をしてくる存在です。
FPSでは「あそこで引けばよかったのにw」と結果論を語り、アドベンチャーゲームでは「その選択肢は↑」と物語の舵を取りたがり、RPGでは「先に○○集めろ」とプレイヤーの選択を邪魔し。
やたら強い語気で送られてくるこれらのコメントは、投稿者からしても、配信を見る人間からしても、もやもやとした気持ちの原因になりえますよね。
しかも投稿動画がメインだったかつてでは無く、生配信がメインストリームとなった現代だからこそ話は深刻。
配信者自らが選択をし、トライ&エラーを重ね、結末を選ぶからこそ、配信者の「色」が出るということを彼らは知らないのでしょう。
指示厨を「扱う」
しかし。
配信者の機転、発想力、力量があれば指示厨は武器になりえるのですよ。という事で見て頂きたいのがこの配信。
これは本来であれば抗うはずの指示厨に、あえて身を委ねるという逆転の発想なんですよね。
これによって産まれるのは「なんでそういう操作になるねん」という可笑しさ、普段では見ることのできない指示厨とのコミュニケーション、そして指示厨との一期一会(滝くん)と言ったライブ感に他なりません。
当然それらを上手くまとめてコンテンツとして成り立たせるには配信者の力量が必要なんですけどね。
壊れたリモコン、壊れたラジコン
先ほどは顔も知らぬ指示厨とのコミュニケーションによる化学反応を紹介しましたが、次に紹介するのはよく見知った人からの指示による化学反応。
ここでは元ネタの「パシフィックヒム」を模した「パシフィックマメ」をご覧いただきましょう。
この企画中、ピーナッツくんは響木アオとデートをするんですが、その間ピーナッツくんが取る行動や言動を全てぽんぽこと舞元が指示して遠隔操作するんですよね。
これ、自分達でセリフを言わせときながらゲラゲラ笑う舞元・ぽんぽこの反応が非常に良いんです。
それに加えて、何の指示も出されていないのに勝手に地雷を踏み抜いていくピーナッツくんの姿が面白さに拍車をかけます。
会話は噛み合わない、話の筋はぐちゃぐちゃ、情緒も不安定、とツッコミどころが満載なんですよね。
こっちはぽんぽこ24のラストを飾る2回目のパシフィックマメ。
ここでもやはり舞元とぽんぽこがピーナッツくんに指示を出します。そしてやはり一切噛み合っていない会話でゲラゲラ笑います。
そしてこちらが最新のめちゃくちゃ笑ったラジコン配信。この配信内でりりむは
「涙を人一倍笑えるところが好き」
「裏口からファン」
「渦潮」
「(社長がおバカアモアスに呼ばれたのは)バカそうだから」
「劣等種の集まり」
といった名言を連発します。
これはもう完全に葛葉とコウの悪乗りに、りりむの聞き間違いが重なった結果ですよね。
まぁこういったように、適性の有る人員さえ集められればこの「ラジコン配信」と言うのは非常に面白いものになるんですよね。
指示をミスるとこうなる
ちなみに指示をミスるとこうなります。
指示厨との向き合い方
さて、最後はそうした指示厨との向き合い方について。
私がここでハッキリさせておきたいのは、指示厨に対して難を示すのは配信者だけで良いという事でしょうか。いわゆる「自治コメ」はマジでいらないです。我々が「指示厨うるさい」とコメントすれば、配信のノイズは必要以上に大きく見えてしまいますからね。
それと、指示厨をやたらめったらに非難したり嘲るのもやめたほうが良いです。人間が最も残酷になるのは正義の側に立った時。もしかすると貴方のやってることは指示厨よりも品の無いことかもしれませんからね。「自分は正しく指示厨は悪」というような偏った思想を持たないように気を付けましょう。
どうしても何かうるさい指示厨が居たら、そっとミュートするなりブロックするなりしてください。それが大人の対応ってやつです。
おわりに
という事で今回は指示厨という存在に関しての話や、それを上手く使った面白い配信なんかの話をしました。
「伝書鳩」「杞憂民」にも並ぶ「指示厨」という厄介な存在。
よく目につくからこそ、適切なやり過ごし方を理解しておきましょうね。