キックオフ直前!インタビューから見る期待と懸念【ブルプロ】

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皆さんこんにちは、枝と申します。

2023年6月14日、ついにサービスを開始するオンラインアクションRPG「ブループロトコル」。

全く情報の無い空白の2年があったり、待っている身としてはかなりの不安もあった訳ですが、ようやくサービス開始の知らせが出て安心しています。

そんな中、ファミ通でブループロトコルの開発者インタビューが公開されました。

今回はこれを読み、来週のサービス開始に向けブループロトコルの期待できる点と不安な点をまとめてみようと思います。

CBTから「作り直し」?

コロナが流行り始めた2020年春に開催されたCBTテスト。

筆者としては、演出やアクションはさておき、ゲームのシステムやUI周りに不満が残るような体験だったという記憶があります。

インタビューでは、そんなCBTのフィードバックを受けて大幅な改修を行ったとあります。

鈴木 αテスト後にデータを確認したら「サーバー費やばくない?」と。この仕組みだと、いい作品はできるかもしれないけど事業として継続性はないのでは、という現実が見えてきました。何とかしよう、ちゃんと運用コストを考慮しようとなると、それがゲーム開発にとっての制限になってしまうんです。

 制限があるからおもしろさを生み出せることもあれば、 制限が強すぎてユーザビリティに影響を与えることもある。どちらかと言うと、CBTはユーザビリティを犠牲にしたものになっていました。僕らも“ユーザービリティを犠牲にしている”と自覚はありつつも、「コストあるしな~」みたいなところがあって、そこをこう……最終的には「仕方ないから(CBTは)これでやってみよう」となったのが実際のところなんですね。

https://www.famitsu.com/news/202306/10305367.html

「サーバーへの負担・管理費」なんかは、ユーザーからすると重いか重くないかくらいでしか考えられないものですので、確かに表から見たら単純なコンテンツ量の勝負になっていた感覚はあります。

この2年で何をどう改修したのか、というのはユーザーの目に見えにくい部分なのかなというようにも受け取れますね。

「ブルプロ」はフラッグシップのゲームとなれるのか

下岡 ……当然、最悪のケースも頭をよぎりました。これまでの事業的な投資が3ヵ月くらいで終わって、その後にだいたい1年くらい運営して、じゃあサービス終了ですみたいなことが、本当に自分たちが目指していたことだったのか。『ブループロトコル』というフラッグシップのゲームを作り、IPを創出し、バンダイナムコの代表的なコンテンツにする。そう掲げていたものとは、あまりにも掛け離れていました。そうするわけにはいかないわけですよ、やっぱり。

https://www.famitsu.com/news/202306/10305367.html

──という文面から見ると、ブループロトコルというゲームはバンダイナムコとしても極めて大きな意味を持つ一大プロジェクトであり、その気合の入り方は各種メディアから伝わってくることと思います。

が、一方でこのゲームが最初売りにしていた「アニメ調のオンゲー」という牌は、(主にMihoyoによって)どんどん少なくなっているのも事実だと筆者は思っています。まぁもちろん出来る事とか求めるものとか色々な違いはある訳ですけど。

ビジュアル、グラフィックで大きく差を付けられないとなると、戦闘面のシステムやゲーム進行の仕組みという根幹の部分が重要視されると思うんですね。

そこが今の所不安です。

なんかこう、ライトユーザーが普通にプレイしてて楽しいと思える要素と、レアドロップを目指して一生懸命になる要素が一緒くたになっていると言いますか。苦行したい人に苦行させる作りじゃなくて、全員に同じ苦行を強いているような感じがするんですよ。

まぁ詳しい話はインターネットにたくさん落ちているので調べてみてください。ナカイドさんのブルプロレビューなんかは、小さなストレスの原因を分かりやすく言語化してくれててとても良いと思います。

昔やってたTROVEってゲームとかは成長要素がめちゃくちゃ面白かったので、それに近い体験を求めてしまうと痛い目を見そう。

また、一つのマップに多くの人間が集まるという特性上、アクション部分に期待しすぎるのも良くないでしょうし、ユーザーがどの部分にどう面白さを見出せるかがゲーム自体の寿命になる気がしていますよ。

空白の二年

鈴木 ゲームはパーツ単位で開発していくんですよ。最後にパーツをガチャンと集めて、急激に進んだように見える。ですので、そこまでの開発途中のものでお見せできるものと言っても「何があるの? 」ってなっちゃって、これは沈黙するしかないなって。

https://www.famitsu.com/news/202306/10305367.html

CBT以降音沙汰が無かったのは、大改修を行うにあたって出せる情報が殆ど無くなってしまったからだそうで。「開発は何やってんねん今」という雰囲気、Twitter上では非常に濃く漂っていたので、かなり思い切った決断ですね。

福崎 勇気をもらえるんですよ。1年半とか2年も待ってくれる人がいる。俺たちが時間をかけて用意したものを見せたらすごく喜んでくれた。ああ、間違ってなかったなと。

https://www.famitsu.com/news/202306/10305367.html

逆に「何やってんねん今」を言い続けたことが、開発陣に勇気を与えていたのも事実の様です。

今後も引き続き積極的に言っていきましょう。

テストプレイを重ねた上でのNT?

下岡 ただめんどくさいと思うのか、成長して超えたいと思わせるのか。“プレイヤーが成長したと思えるような見せかた”をベースにして、そこに見合った仕様にしています。あそこ(番組のスライド)で見せていない仕様もいろいろあります。

https://www.famitsu.com/news/202306/10305367.html

この記事のインタビューはNT延期前である12月15日に行われたものです。ここからさらに4か月の期間が開いてNTが行われたという事ですね。

これを言い換えれば、その間にも行われていたテストプレイの結果として、あの悪名高きアドベンチャーボードが生まれたということでもあります。

という面を考えると、正直運営陣の考える楽しさ(=コンテンツ寿命)と、我々プレイヤーの考えると楽しさってのは余り波長が合ってないのだろうなという事を考えてしまいます。

サービス開始後のアップデートで少しずつお互いの歩みが寄って行けばステキな事ですが、実際にどうなるかは不明ですね。ユーザーの声がデカすぎるのもそれはそれでナンセンスですし。

「ブルプロへの熱狂」は必要ない

下岡 ゲームソフトの入れ替えもなくなってきてますよね。ダウンロードで買う人が増えているから。ですので、タッチポイントが多いことが重要だと思います。ひとつのゲームを2試合分やって、別のゲームも少し遊んで、1日にトータル5時間遊ぶとします。その中に1時間『ブルプロ』を遊ぶ時間があるとか、『ブルプロ』にアクセスするライフタイムが長いことがやっぱり大事ですから。

 集中的に遊ぶゲームシステムにするのは、ちょっとなぁと思うわけです。1日24時間を10回くり返して240時間遊びますみたいなことを否定するわけではないけど、そうしてほしいということでもないです。ゲームはいっぱい出ますから。だって小島監督の新作やりたいでしょ。

https://www.famitsu.com/news/202306/10305367.html

ここはかなりユーザー目線に立った運営で好印象です。

私の好きなエスケープフロムタルコフというゲームは、とにかく現実の時間を割かないといけない作りになっており、コミュニティでも度々不満が上がっていました。ストリーマーの異常な生活リズムに合わせてクエストのバランスを調整していないか?といった点で。

そこに対しての目線がこのカジュアルさなのはとても良い事だと思いますね。実際スト6も出たところですし、アーマードコアも出るし、タルコフもワイプ来るし、社会人には圧倒的に時間が足りませんから。

おわりに

という訳で、開発陣のインタビューを見つつ、ブルプロに対する期待や懸念についてのお話をしました。

果たしてブルプロが方舟になるのか泥船になるのかは分かりませんが、一度乗った船には変わりないので、のんびり自分のペースで、適度にツッコミも入れつつプレイし続けていければなと思います。

-ブループロトコル

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