
枝と申します。
映画「教皇選挙」を見ました。中々手の伸ばしづらいタイトル・題材ながらに、誰が見ても面白いと思うだろうという映画だったので感想です。
目次
おじさん達が喋るだけの映画(身も蓋もなし)
まずこの映画、ローマ教皇を決める際に行われる「コンクラーベ」という行事(儀式?)を元にしているのですが、派手なアクションやCGによるド迫力映像などは全く存在せず、ひたすらおじさん達がコンクラーベのあれこれについてお喋りするだけの映画です。
それだけ聞くと超地味、かつ難解っぽさそうなんですが、物語が凄く引き込まれる造りをしているので全くそんなことが気になりません。2時間おじさん達がお喋りしてるだけなのに。
悩みの種に共感、没入
この作品はローレンス枢機卿というおじさんを主人公に進行していくのですが、コンクラーベを執り行うローレンスにはあれこれと悩みの種が降りかかってきます。
例えばバッキバキの保守派であるテデスコをどう扱うかだったり、「いや、選ばれたくないしw興味ないけどw」みたいに言ってるベリーニが実は凄く選ばれたいからめんどくさい絡みをしてきたり、なんか女と揉めてる奴が居たりと問題は多種多様で、しかもそれらがもう対応のしようがないというタイミングで明らかになるもんですからさぁ大変。
このローレンスの気苦労こそが「異国のあんまり知らない宗教の儀式」という、どこか遠い所の話にも関わらず、映画への没入感を与える一つの要素となっているように感じます。中間管理職の人が見たらPTSD発症するかもしれませんが
全てのカットが美しい!
この映画、とにかく全てのカットが絵画的で美しいです。
コンクラーベに呼ばれた枢機卿達はサン・マルタ館という宿舎、並びにシスティーナ礼拝堂以外への出入りを禁止され、俗世のニュース等を見聞きできないようになっています。ゆえに、この映画も当然その2つの建物しか登場しないのですが、どのシーンを切り取ってもそれだけで一つの画になるくらいイカしてるんですよね。
礼拝堂の白い壁と赤っぽい枢機卿の衣装のコントラストであったり、伝統的な衣装とサンマルタ館の近代的な照明の対比であったり、広い空間のどこに人が居るかであったり、素人の自分が見ても「何か綺麗で凄い!」と思えるって事は、プロが見たら失禁するくらい構図が良いんだと思います。
あと音楽もストリングスのみのシンプルかつ重厚なもので、この作品・この構図作りにバッチリハマっています。
ストーリーについても文句なし!
ストーリーについても(個人的には)文句なしの出来です。
教皇の死によって生まれたコンクラーベ執行の責務。次々生まれる枢機卿達の問題と、それに伴って生まれる疑念・疑惑。責任感は使命感という確信になり、管理者に過ぎないと思っていたローレンスを少しずつ変えていく。そんな息の詰まるような筋書きのラストは解放的であると同時に、今後の更なる波乱も予期させる。
ネタバレ防止のために詳しくは書けませんが、意外性がありつつカタルシスもある凄く読後感の良い作品だったということを申し添えておきます。
おわりに
という訳で今回は、映画「教皇選挙」を見た感想でした。
宗教の事とか良く分からんし、シリアスで難しくて見栄えの地味な映画なのかな~wと見るのを渋っている方は、すぐさまamazonプライムに入って視聴してください。
