枝と申します。
アマプラで無料だったから、という理由で見た映画「ザ・ギフト」が存外面白かったのでご紹介します。書くつもりなかったけど見てからすぐ書くくらいには面白かったです。
ネタバレ含む。
目次
あらすじ
都会から郊外に引っ越してきたサイモンとクレア。彼らはサイモンの同級生を名乗る男ゴードに出会います。最初はゴードと仲良くしていたのですが、ゴードが事あるごとにしてくる「贈り物」を気味悪く思った二人はゴードと関係を断ちます。しかし、ゴードから送られてきた最後の手紙には意味深な事が書いてあり…
という感じ。ホラーというよりサスペンスですね。
グロは一切ありません!
登場人物
クレア
作品の主人公である女性。めちゃ優秀なキャリアウーマン。デザイナーだったかな。ただし精神が弱いようでゴードへの不安感にはお薬(精神安定剤)をキメないと対処できなかった。しかも依存体質っぽい。
作品の謎を解明するのはこのクレアだし、男同士のごたごたに巻き込まれて不憫な目に合うのもクレア。
空気が読める。
サイモン
主人公にして人間のクズ。虚言癖があり加虐者(いじめっ子)。ゴミ。カス。うんち。
高校時代「ゴードが車でゲイに襲われている」という嘘を広めてゴードとその父親の人生を破滅に追いやった。大人になった今でも嘘八百は変わらず、会社の重要なポストに就くために競争者をウソで蹴落とした。が、のちにバレる。
クレアが「ゴードに謝罪して」と言った時も「わざわざこんなとこまで来て俺が謝罪してあげてるんだから許せよ」という100点満点のダメな謝罪を行い、謝罪に行ったはずなのに最終的にはゴードをボコボコにして家に帰った。そのくせクレアには「ちゃんと謝った。彼は許してくれた」と嘘をついた。が、最期はゴードにまんまとしてやられ様々なものを失った。
空気が読めない。
ゴード
サイモンの高校時代の同級生。久しぶりに会った旧友との出会いに喜び、クレアとサイモンに「贈り物」をする。何回も。
しかしその実態はサイモンの嘘のせいで学校を退学させられ人生をも破滅に追いやられた作中一番の被害者。「犯人」のポジションながらも、前述したバックグラウンドのせいで途中からは非常に可哀そうに思えてしまう。非常にねちっこい方法でサイモンに復讐を果たす。作中では3mmくらいベネディクト・カンバーバッチに似ている。
空気を読むのが下手。
ジャングル
サイモンとクレアが飼っている犬。カワイイ。
謎がしっかり連鎖する
サスペンス映画はやはり犯人の正体であったり犯行手口であったりが非常に気になりますよね。それを解明するのが主人公でもありますし。
ザ・ギフトはその「謎」がしっかり謎として作品の最初から最後まで関与してきます。「謎の男が意図も分からずプレゼントをしてくる」というのがそもそものあらすじですしね。
なので映画を見ながら考えていると「あ、もしかして」という瞬間が沢山出てきます。これぞサスペンス映画の醍醐味。常に一定の緊張感と「謎」を持ったまま見ることができました。ゴードの正体は?贈り物の意味は?サイモンとゴードの間に何があった?という風に。
手のひらが大回転
最初はクレアとサイモンが主人公だと思って映画を見る訳ですので、怪しい男であるゴードに注意が向きます。あの変なストーカー野郎は一体何をしでかすつもりなんだ、って感じですね。
ところがクレアによる事実究明が行われサイモンがゴードの人生を破滅に追いやったことが分かると「サイモンは空気も読めないし人間の屑だわ」という風にコロっと評価が変わってしまいます。
作中のセリフに「定着してしまった偏見は人を破滅に追い込む」というのがあるのですが、まさに自分たちにも当てはまっちゃってるなぁと思いながら見ていました。
一度正体をバラされてからというものサイモンの一言一言が全て嘘に聞こえてしまうんです。
これはただの復讐劇ではない。
物語をさくっと見てしまうと「いじめられっ子がいじめっ子に復讐する話」ってわけですが、ただそれだけに収まっている物語では無いと思いますね。
それまでは仕事もできるいい夫であったサイモンも、たった1つ過去の行いが分かっただけでどうしようもないクズの烙印を押されてしまう。
逆にサイモンは「大事なのは今だ。」と言います。過去の事に囚われていても事態は好転しない。言ってしまえばこの映画もゴードとの出会いが無ければすべて明るみに出ず今まで通りの生活を送れていたわけですからね。サイモンがゴードにした事が直接クレアを苦しめる訳でもありません。
過去と今。その折り合いをうまくつけながら生きていくのが我々なのだなぁ、と実感させられました。
おわりに
誰が正義なわけでもないし誰が幸せになる訳でもない。そんな大人のサスペンスが「ザ・ギフト」だと思います。
皆様も何が正解で何が不正解なのかを考えてみてください。
ここからは完全に私事です。
自分が思う自分の弱点って「アウトプットが致命的に下手」という事なんですよね。自分の中にあるのは「おもしろかった^q^」とかそれだけに収まる感想では無いんですが、それをうまく人に伝えたりアウトプットするのが致命的に下手。どうしても月並みで平凡な感想しか言葉にできません。
こうしてブログを書いているのはその練習の為だったりします。誰も興味のない自分語りをしても誰にも怒られないフィールドでもありますしね。
そういった意味でも非常に拙い文章が並んでいるブログではありますが、見て頂けるととてもうれしいです。
ご覧いただきありがとうございました。