皆さんこんにちは、枝と申します。
いきなりですが皆さんは「運動」お好きでしょうか?
ちなみに私は嫌いです。
スポーツをやるやらないとかいう話ではなく、今にも変わりそうな信号で走ることを諦めるくらいには運動という行為を放棄しています。
ってかそもそもですよ。
人類は走るという行為を行わなくて良いように自転車を、車を、飛行機を開発したのは無いでしょうか?時間効率だけでなく、いかに楽をするか、辛い思いをしないかというためにこそ、人類の叡智は研ぎ澄まされ続けて来たのではないのでしょうか?
それなのに。
「走りたいから」という感情で進化に逆行して走る人間を、私は愚かだとすら思っています。意味不明です。
伊能忠敬の時代に生まれていれば幸せだったでしょうに!
……といった感じで運動アンチ(多少盛)の私なのですが、会社のアレで10時間耐久マラソンへ参加することになりました。
これは頭のおかしい人達を観察するためのコラテラルなダメージだと信じ、頭のおかしい人達を真似て運動を行うオタクの記録です。
目次
10時間耐久マラソンって何?
今回私のチームが参加した10時間耐久マラソンは、NPO法人が主催するこちらの大会。
一周1,2kmのコースをリレー形式で10時間耐久周回します。
開催時間は20時~翌日朝の6時。
夜中に数十人の人間がゼェハァ言いながら走る奇天烈イベントと言えましょう。
また、こちらが当日走ったコースなのですが、青色が下り坂、黄緑が上り坂という控えめに言っても大馬鹿者のコース構成です。
もちろん当日までこんなコースであることは知りませんでした。
大馬鹿者が!
いざ10時間耐久マラソン
当日は大会開始1時間前の19時ごろに会場へ到着、入念にストレッチ等の準備運動を行いました。
ゼッケンが一枚足りなかったとかで全参加者の中で私だけ手書きのゼッケンというツキっぷり。
新卒なので甘んじて装備しました。
ってか手書きの方がかっこいいし、普通に。
そんなこんなで20時になったらついに出走です。
周囲の人々は大学のサークルだったりランニングの同好会だったり、普段からストイックに運動を行っている人たちばかりであり、その中でも夜通しマラソンをしようかというちょっとおかしな人々ばかりなので、当然のようにやたら足が速いんですよね。
一方私は、ここ4,5年間で五秒以上のスプリントを行ったことが無いという運動のしていなさなので、ヤムチャどころかウーロンなんですよ。できることはギャルのパンティを所望する事だけ……
勝てる見込みが無いと知っていたからこそ、私はただ実直に走りました。
うーん、走るという行為、やはり辛すぎるしバカすぎる。
どうにか一周するも息はゼェゼェで足はボロボロの状態でした。
とにもかくにも坂道が辛すぎる。ヤバすぎる。足が全く前に踏み出せません。
やっぱ運動なんかするもんじゃないですな~w
というこれを、10時間やりました。
足が痛い、太ももが上がらないのは当然の事として、坂道のせいで良く分からん腹斜筋だかをめちゃくちゃ使わされたんですよね。
なので、開始4時間の段階で足は痛いわ腹は痛いわの創痍っぷりを見せる結果に。
あとは単純に「俺は何をやっている?」という問いが生まれてくるんですよね。
お金を払い(参加費3000円)、
寝ることを放棄し、
痛みに苦しみながら、
ただ走る。
運動とは、かくも激しいものであったか。
長らく忘れていた感情です。
爆裂に雨──
そして、何を隠そう残り1時間という所で信じられないほどの雨が降ってきたんですよ。
どこまで意味不明なら気が済むんだという意味不明っぷりに、私はただ笑う事しかできませんでした。
完走した感想
……辛い10時間を終えた頃、空には虹がかかっていました。
マジでマジで。
さて、完走した感想ですが、普段の生活でここまで肉体的に苦しむことは無かったので、自分の身体がここからまるごと再生成されていくのだろうな、という感覚がありました。
筋繊維という筋繊維が破壊され、もう一度新たに生成される。これは自らの限界を超えた者しかたどり着けない「高み」だと言えるでしょう。
10時間耐久マラソンを行ったものにしか見えない景色は存在しました。そして、この経験は今後の自分を励ます一つのマイルストーンになってくれると思います。
あと「狂人の真似とて大路を走らば即ち狂人なり」ってよく言うので、私も既にそっち側の仲間入りをしているのかもしれませんね。
おわりに
が、それはそれとしても、やはりランニングを好んで行う人間はよく分かりません。
なんでこんな(筋肉痛とかで)数日間にわたって辛い思いを自ら味わいに行くんでしょうか。全くもって理解に苦しみます。
皆さんは適度に運動を行いましょう。
いきなり10時間とかじゃなくて。