
枝と申します。
私は大学生の頃から都市部で暮らし続けているのですが、わが故郷である兵庫県の事を思うとどうしても不足する心の栄養の一つが山の成分*なんですよね。車の免許を持っていない自分からすると簡単に行ける距離感には無いものであり、行きてー!となったとて、その場のノリで行くのはまぁ難しいよなーと思っていました。
ところが、日本という国の東京という場所は先人たちの並々ならぬ努力により、電車に乗るだけで山に行くことが可能だったんですよね。
という訳で今回は、新宿から電車で奥多摩エリアまで遊びに行ってきた話をしていきます。
*この他に不足しているのは、いつから住み始めているのかはよく分からないけど自分の事を「キミ」と呼ぶ、社会に疲れたので一時的に喧騒から離れて生活をしているミステリアスだけど時々見せるクスリとした笑顔がどこかあどけなくてその笑顔に僕は惹かれてしまうような黒髪のお姉さんです
目次
奥多摩って何?誰?

奥多摩とは東京の西の方にある山ばっかりの地域です。
でけー山の間をなげー多摩川が流れており、ふと写真を見せられただけでは東京と言われてもピンとは来ないほどの雄大な大自然っぷりが目に飛び込んできます。駅を降り立った瞬間に山の匂いがしてうれしくなりましたね。
アクセスとしては新宿から中央線で1時間ほど揺られると青梅駅に到着し、そこからさらに電車で30分ほど進めば御嶽や鳩ノ巣、奥多摩などといったSUPER★DOINAKA★STATIONの数々にたどり着くことができます。
電車はボタンを押さないとドアが開かない方式なので、QTEが苦手な方は気を付けてください。
マジ山とマジ川

最初に降り立ったのは御嶽駅です。
ここまで来るのに乗っていた車窓からの景色はめっちゃ山〜(笑)って感じでしたが、駅に着いたとたんにマジで川まで5秒前です。蝉の声と川のせせらぎの音、山の匂いと人間がキャーキャー言うてる声がしていました。
ちなみに川ではバーベキューやラフティングといった定番アクティビティの他、外国人によるガチで知らん曲のカラオケ大会などが行われており、結構色々とアクティビティの気配を感じましたね。
手打ちそば 玉川屋

御嶽駅から歩いてすぐのところにありますのが茅葺き屋根の味わい深いお蕎麦屋さん「玉川屋」です。お昼時だったので1時間くらい待ちましたが、幸いQRコードで待ち時間がわかるシステムがあったので、川に降りてみたりすることで時間を潰すことが可能でした。

そんなこんなで入店、私が注文した鴨だしそばがこれです。
お蕎麦はプリッとした歯ごたえが非常に心地よく、手打ちだからこそ包丁の入れ方にバラツキがあって細かったり太かったりするのが楽しい一品。すべてが均一よりかはそういう風にばらつきがある方が人間の料理って感じがして私は好きだなーと思いながら豪快に啜りました。
また、つけ汁には鴨の出汁とネギの甘み、香りがガッツリと出ていて非常にブリリアント。外気温は30度後半にもなろうというのに、熱いそば湯を枯らす勢いで極上のスープを飲んでしまいました。具として入っている鴨肉にもしっかりと歯ごたえがあり、肉々しいその食感がより一層そばのごちそう感を引き立ててくれています。
大変おいしくすすれました。ごっそれい!

ちなみにこの店の棚には、眉毛と髭がオーバーフローしただるまがこれでもかってくらいギチギチに詰められています。急に怖いのやめてね。
ギャラリーぽっぽ

おなかも膨れたところで次の移動先は鴨ノ巣駅です。
お目当ては喫茶店の「ぽっぽ」というお店だったのですが、「本当にこの道であってるのかわからない」の最上位みたいな道を迷わずに突き進んでいくことでたどり着けます。

目的のお店であるぽっぽは、画像のような山道を進んでいくと唐突に現れます。
ガチ山中に居を構えるこのお店では、渓流の流れる音を聞きながらコーヒーをしばくことができます。木陰に差し込む日の光も実にちょうど良い感じで、アトモスフィアはなんかすごくいい感じです。
ご高齢の女性が一人でやっていらっしゃるお店のようで、ハウスルール的なものが多少なりともありますので、モバイルオーダー的スマートさを期待していくとかなり面食らうかとは思います。が、普通に注文して普通に受け取ったらあとはご自由に~って感じなのでそこまで身構える必要はないでしょう。

ちなみに店の奥手には川を跨ぐ形で吊り橋がかかっております。
結構揺れます、普通に。
奥多摩駅→バスで奥多摩湖へ

次の日。
奥多摩駅まで電車で向かい、そこからバスで奥多摩湖へと向かいます。奥多摩駅の真向かいにバス停があり、そこから出ているバスはだいたい奥多摩湖へ行ってくれる感じでした。

流石にどんな山奥でも、バスに乗ってこの景色を見ると「人間の暮らし」を感じましたね。というかその辺に小池百合子さんの選挙ポスターが貼ってあるので、否が応でも「あ、ここ東京か」という認識をさせられます。

バスで30分ほど移動しますと到着するのがダム湖百選の一つ、奥多摩湖です。関西圏で生まれ育った自分は琵琶湖とかいうアホみたいにデカい湖をよく目にしていたのですが、あれはデカすぎて湖っぽくないんですよね。なんか波あるし。
それに比べて奥多摩湖の湖っぽさったらすごいです。色違いのギャラドスは出ないかもしれませんけど、「みずうみ」という言葉の響きが示してるのはこれくらいのサイズ感に違いないという確信を得ました。

そんな奥多摩湖は、近くに「水と緑のふれあい館」なる学習施設を備えておりまして、ここでは奥多摩周辺に根付いてきた様々な歴史・地理・文化について学んだり、奥多摩湖が持っているダムとしての機能についてガッツリ学ぶことができます。
特にダム建立の歴史には胸を打つものがありましたね。戦争で建設計画が中断したり、不慮の事故で犠牲となった方が80数名いらっしゃったりと、決して平坦な道ではなかったようなのですが、それでも未来を信じる人々の不断の努力によって完成したのが小河内ダムという訳でして。こういうまだ見ぬ明日を変える人類の努力、みたいなのってこの年になるとちゃんと感動するんですよ。
東京にお住まいの方は自分が普段飲んでいる水道水がどこから来ているのかを学ぶ非常に良い機会ですので、ぜひとも訪れてみて頂きたいですね。

奥多摩のイメージキャラクターである「わさぴー」もいますよ!
かわいいね。
おわりに
といった形で、奥多摩エリアを1泊2日で観光してきたお話でした。
エリア全体の見所や移動も含めて、1泊2日はかなりちょうどよい設定だと思います。短すぎて慌てることもなく、長すぎてダレることもなく。まぁそもそも新宿から2時間あれば来れるので全然日帰りでも遊べますけどね。
山に行きたい方、川に入りたい方、ダムを見たい方、あとは図鑑でしか見たことない虫さん達と闘ってみたい方はぜひ奥多摩エリアへ遊びに行ってみましょう。