「ハイパーインフレーション」全部読んだ〜難解かつヘビーなテーマをショタの絶頂で薄めた名作〜【感想】

枝と申します。

長らく面白いと聞いてはいたけど読めていなかった漫画、「ハイパーインフレーション」を全巻読みました。以下感想です。

集英社
¥659 (2026/09/07 20:54時点 | Amazon調べ)

「経済危機」と「奴隷制」というシビアなテーマをポップに描く

ハイパーインフレーションというこの漫画は、少年が生殖能力と引き換えに紙幣を体から出せるようになるという意味不明なシチュエーションが根本にあります。その点だけを見るとどんな方法を使ってもショタに恍惚の表情を浮かべさせたいという作者の欲望が貫通してくる爽やかな作品と言えるのですが、実際のところ作中の背骨となるテーマは「経済危機」という多くの人々の生死を司る要素、並びに「奴隷制」という歴史の汚点でした。

経済危機は「何故人類はお金を使う事ができるのか」という信用通貨の成り立ちにあたる部分まで丁寧に解きほぐしていかないと中々スッと入ってくるテーマではありませんので、それをこのタッチ・疾走感で大オチまで持って行けたのは凄い構成力だなと感じた次第です。奴隷制についてもやり過ぎると教訓じみた話になってストーリーがやや白けてしまいますし、これらの難しい・重いテーマを用いてこんな痛快作品に仕上がっている事こそ、この作品の魅力だと思いますね

確かに雰囲気はゴールデンカムイと似ている!

この漫画を読んでいて思い出すのは、ゴールデンカムイのシリアスさとシュールなギャグの塩梅でした。大の大人が命懸けの戦いをしている最中にマヌケな事を言い出すあの感じ。難しいテーマを扱っているので真面目になる筈のシーンでマジメになり切らないあの感じ。大勢の死人がそこそこグロい死に方をしているのに読み終わったら凄く爽やかなあの感じ。画力こそだいぶ差がありますが、全体の雰囲気やトーンはかなり似ていると感じました。

あと大コマがきちんとグッとくるシーンばかりなのも印象深かったです。こんな下ネタとナンセンスギャグの集大成みたいな漫画を読んでいるのに、ちゃんと鳥肌が立つくらいカッコいいシーンもあるんですよね。

ハッピーエンドで良かったね

善悪はさておき、登場人物が一癖も二癖もある奴だらけなので全員に愛着が湧きます。中でもフラペコとダウ―の幸せになってくれ感は異常です。

唯一最後までまともだったキャラ、フラペコ。全員を救おうとした愚か者、フラペコ。お前が居なければどうなっていたか分からない、フラペコ。一瞬で退場しそうな見た目だけは最後まであまり変わらなかったぞ、フラペコ。顔を覚えて貰う以外は何でもできたな、フラペコ。

おわりに

という訳で今回は、漫画「ハイパーインフレーション」を読んだ感想でした。

6巻完結とスッキリまとまっているのに大変面白い漫画だったので、ハレンチな服装をしたショタに興味が無い人でも買ってみてください。逆に興味ある人は今すぐ買いましょう。

集英社
¥659 (2026/09/07 20:54時点 | Amazon調べ)

コメント

タイトルとURLをコピーしました